「ご近所に豊島岡に受かったお子さんがいて、そのお母様が学年を2年くらい先取りするといいわよ、っておっしゃってたので」
「同じマンションに、青学に受かったお嬢さんがいて、そのお父さんが<4科のまとめ・社会>を勧めてくださったので」
という感じで、「ある特定の限られた情報」をもとに、お子さんの学習プランを作ってしまう親御さんが無数にいます。
が、確率論からいうとかなり空振りする可能性が高いです。
なぜか?
自分のお子さんに、他人のお子さんの勉強法をそのまま当てはめて上手くいくのかという、慎重な考慮が欠けているからです。
ではどうすれば良いのか?
まず、目的をはっきりさせることだと思います。
・とりあえず勉強することに慣れさせたい
のか、
・御三家レベルの学校に受かって医学部に行ってほしい
のか、ゴール設定によってそこに至るプロセスは当然違ってきます。
個人的には、小学2年次は、
「先取りという視点を過度に持たず、算数と国語のベースをしっかりと」
小学3年次は、
「小学3年生の算・国・理・社をしっかりフォローしつつ、可能な範囲で4年生の先取りを」
という感じで良いと思います。
「小学3年までに6年間の算数をすべて教えます」という塾もありますが、実は図形の強化が抜けていたり、4年からサピックスに入ってもそんなに算数が良くなかったりするお子さんもいて、先取りが学習が合っているかどうかはお子さんによってだいぶ違います。ちなみに、先取りが功を奏して慶應中等部や開成に受かったお子さんも勿論いますが、見ていていたたまれなくなるほど保護者が「鋼(はがね)の学習管理」をお子さんに強いていました。そこでは得たものと失ったものの両方があったはずです。