最近の中学受験は、激化により「受験にすべて失敗」という家庭も珍しくなくなってきました。ここでは、受験に失敗したケースをいくつか挙げてみます。
家庭A)6年になっても成績が振るわず家庭教師を雇うことに。しかし、家庭教師と約束した指導スケジュールが「塾の特別講座が増えてきたため」という理由でどんどん反故(ほご)にされる。また、家庭教師が使いたい参考書を指定しても「似てるけど微妙に違う」参考書が用意されている。
家庭B)毎回、「ここを教えて欲しい」というリクエストが、算数だったり理科だったり社会だったり国語だったりで毎回バラバラ。また、せっかく定着しかけた勉強法も、「近所にウチと同じ志望校に受からせた家庭があって、そこのお父さんがこんな勉強法を勧めてくれたので」という理由で、ガラリと変わったりする。
家庭C)6年になって家庭教師を依頼。母親が幹事の地域のスポーツチームを続けさせたいという理由で、家庭教師の回数が途中で減らされ、指導内容も「家庭教師が教えたことの復習」ではなく、「できなかった宿題の尻拭い」に変化。
この3つの家庭に共通することは何でしょうか?
それは、
・学習方針に一貫性と継続性が全くない
ということと、
・受験に責任をもたない人や特定の人の恣意的な判断で勉強方針が大きく動き、受験がチーム戦になっていない
ということです。
ファクト(事実)に基づかない曖昧な憶測で戦争に突き進み、壊滅した第二次世界大戦の日本軍を彷彿とさせます。
ちなみにこれらかの家庭は、お子さんが中学に進学後、高校受験には成功したのでしょうか?
残念ながら、「家族全員の思惑がバラバラ」な状態が続き、高校受験でもやはり失敗してしまったのでした。